News / ニュース

2020年07月27日
400Wh/kg級リチウム金属二次電池
スリーダムが2020年7月から無人航空機(UAV)用に評価サンプルワーク開始

 東京都立大学発のベンチャー、株式会社スリーダム(横浜市、松村正大社長)は、重量エネルギー密度400Wh/kg級リチウム金属二次電池の開発に成功しました。

 リチウムイオン電池は、電気自動車(EV)や、スマホやドローンを含めた無人航空機(UAV)などの小形民生用途、太陽光パネル付住居に併設させる定置型蓄電システム等を中心に、世界中で導入が拡大しています。その中でUAV用はその飛行時間を大きく左右する技術として、その動力源である電池の軽量化が要求されています。

 リチウムイオン電池の負極には炭素材料が用いられていますが、さらなるエネルギー密度向上をはかるため、各方面でシリコン合金負極やリチウム金属負極の研究開発が進められています。しかし、十分な寿命性能が得られていないのが現状です。

 今回スリーダムは、2014年創業時から研究開発しております当社独自のスリーダムセパレータの技術開発と並行して、リチウム金属負極電池の技術開発を続けてきました。そして、当社が長年培ってきた技術を結集して、重量エネルギー密度と寿命性能を両立した、顧客の要望に合致した電池のエネルギー密度の維持、向上に道筋をつけました。

 今回開発に成功した新型リチウム金属二次電池は、従来のリチウムイオン二次電池の2倍の重量エネルギー密度を有し、UAV用二次電池として性能評価試験が開始され、早ければその2年後に実際のアプリケーションへの搭載が計画されています。

 今後、よりエネルギー密度の高い材料を用い、当社独自のセパレータ技術を応用することで、信頼性を高めつつ、エネルギー密度のさらなる向上を両立させてまいります。今後の市場発展が期待され、特に軽量化が求められておりますUAV用途市場等への参入をはかってまいります。

無人航空機(UAV:Unmanned Aerial Vehicle)
以上

一覧に戻る