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2023年06月27日
スリーダムアライアンスグループ、VivaTech2023初出展を成功に終える

 

2023年6月14日から17日までフランス/パリで開催されたViva Technology 2023(VivaTech)への初出展を好評のうちに終了したことを発表します。VivaTechは、ヨーロッパで最も権威あるテクノロジーイベントで、今回スリーダムアライアンスグループ(スリーダムアライアンス、noco-noco、Binex、Tesnology)は”環境にやさしい、一人ひとりに寄り添った未来の都市を巡る体験型ブース”を出展しました。

未来の都市を再現したブースには、多くの来場者が訪れ、スリーダムアライアンスグループ各社が開発した統合ソリューションによって、クリーンエネルギー、モビリティ、コネクティビティがどのように融合し、循環型経済の効率性を備えた持続可能で人間中心の生活環境を作り出すかを体感していただきました。

中でも、スリーダムアライアンスの長寿命・高性能バッテリー技術、noco-nocoのカーボンニュートラルリースプラットフォームと効率化ソリューション、Binexのソルガム由来の第2世代バイオ燃料と燃料電池技術、Tesnologyのデータ管理技術RCTデバイスなど、ブースに展示された各社のソリューションは、脱炭素世界に向けた変革の可能性を秘め、ビジネス界から大きな関心を集めました。

VivaTech2023特設サイト
URL:https://rct.solutions/ja/home/

2023年06月22日
noco-nocoの脱炭素ソリューションが「Rho Motion Magazine」に掲載されました。

noco-nocoのCEO松村正大が、ヨーロッパをはじめとする世界各国で配信されている季刊誌「Rho Motion Magazine」で、真のグリーンバッテリーを求める世界のニーズに応えるnoco-nocoの最先端脱炭化水素ソリューションについて語っています。

 

Green batteries: Are they really the answer to the environmental crisis?
URL:https://x.gd/xZ1XK

※当記事の著作権はRho Motion Magazineに帰属し、Rho Motion Magazineの全文は、こちらからご購入いただけます。

2023年06月07日
スリーダムアライアンスグループが新規ビジネス特許を取得
子会社noco-nocoのカーボンニュートラルリース事業で活用

 

株式会社スリーダムアライアンスグループは、2023年6月5日、特許庁より製品の製造時に排出された温室効果ガスを排出権でオフセットし、使用料に付加するシステムに関する新規特許※を取得しました。当社の豊富な知的財産ポートフォリオに新たに追加された今回の特許により、真に環境問題を解決すべく、運用時だけではなく製品の製造工程で排出された温室効果ガスをオフセットするための、排出権を組み込んだリースやサブスクリプションサービスを通して様々な製品を提供していきます。脱炭素ソリューションを提供する子会社のnoco-noco Pte. Ltd. (以下、noco-noco) は、バッテリ電気自動車、内燃エンジン自動車、エネルギー貯蔵システムに関する事業について、本特許の独占的なライセンスを取得しています。  ※ 特許第7286212号

 

この特許により、noco-nocoは自社が提供するカーボンニュートラル・リースサービスを通して車両とバッテリを提供し、製品製造時のCO2排出量をオフセットします。また、バッテリ充電用の再生可能エネルギーを提供し、製品のライフサイクル上で避けられないCO2排出をさらにオフセットすることで、段階的にカーボンニュートラルにすることを目指します。なお、オフセットに使用するカーボンクレジットは、当社がオセアニアを中心に展開しているCO2削減プロジェクトで発生したものを使用する予定です。

 

運輸業界において脱炭素化が求められる中、noco-nocoのビジネスモデルは、電気自動車の所有に伴う経済的・実務的な課題を軽減し、運輸事業者にカーボンニュートラルへの道を提供することを目指します。noco-nocoは現在、フィリピンのAssemblepoint Co, Ltd.や日本の九州産交グループとのコラボレーションをはじめ、アジア全域の複数のプロジェクトでこのモデルの導入に取り組んでいます。

 

スリーダムアライアンスグループは、イノベーションを担保しながら、戦略的パートナーシップや投資家、顧客を惹きつけるための基本戦略として知的財産を最重視しています。noco-nocoの独占的な特許ライセンス取得により、同社の商業的優位性を確保すると同時に、業界内におけるさらなるイノベーションと産業連携のための環境を促進します。大量生産・無駄な消費から、あらゆる製品を循環使用できるモデルへの転換を提唱し、排出量の削減・オフセットを具体的に行うことで、環境負荷の軽減に貢献するため、業界を超えて特許の活用を拡大していきます。

 

今回の特許取得を受け、noco-nocoのCEOである松村正大は、次のようにコメントしています。「知的財産戦略ポートフォリオの構築は、持続可能な未来を追求する上で極めて重要な役割を担っています。この特許は、当社の成長軌道を強化するだけでなく、変革を促し、脱炭素ソリューションの導入を加速させる力にもなるのです」

 

 

株式会社スリーダムアライアンスについて
2014年に設立された株式会社スリーダムアライアンスは、脱炭素化と生態系保全を促進する最先端技術やビジネスモデルの研究開発を通じて、環境問題の真の解決に取り組む日本のベンチャー企業です。

 

noco-noco Pte. Ltd.について
noco-noco Pte. Ltd.は、カーボンニュートラルな経済への世界的な転換を加速させる脱炭素ソリューションプロバイダーです。独自の多層セパレータX-SEPA™や、持続可能なモビリティサービス、革新的なエネルギー管理プラットフォームの提供を通じて、noco-nocoはクリーンで安価、かつ持続可能なエネルギーソリューションへのニーズに対応します。

 

noco-noco に関する重要事項情報および将来に関する記述

 

2023年05月31日
スマートエネルギー、クリーンモビリティ、サステイナブルな生活を融合した次世代社会を VivaTech 2023で発表
欧州初進出で超分散型デジタル・エネルギーインフラが実現する持続可能な未来体験を提供

 

脱炭素ソリューションのリーディングカンパニーであるスリーダムアライアンスグループは、初参加となるViva Technology (以下、VivaTech)で、環境にやさしい、一人ひとりに寄り添った未来の都市を巡る体験型ブースを出展し、グループ会社4社(スリーダムアライアンス、noco-noco、Binex、Tesnology)が開発した画期的なソリューションを発表します。
VivaTechは、6月14日から17日までフランス/パリのパリ・エキスポ・ポルト・ド・ベルサイユで開催される、ヨーロッパで最も権威あるテクノロジーイベントの一つで、世界中から優秀な人材、業界専門家、メディア関係者が集まります。スリーダムアライアンスグループは、VivaTechへの初参加で、現在の技術がたどる持続可能性の方向に疑問を投げかけ、その代替案として、エネルギー、モビリティ、デジタルインフラ、持続可能な生活に対する独自の技術やソリューションを組み合わせた脱炭素の未来社会を提案します。クリーンエネルギー、モビリティ、コネクティビティがどのように融合し、循環型経済の効率性を備えた持続可能で人間中心の生活環境を作り出すかを体験できます。

本出展では、以下のスリーダムアライアンスグループ各社が開発した統合ソリューションを紹介します。

  1. スリーダムアライアンス:長寿命・高耐熱・高性能な電池技術をモビリティから定置用まで様々な仕様にカスタマイズすることで、エネルギー貯蔵に革命を起こし、より持続可能で強靭なエネルギーエコシステムを実現します。
  2.  noco-noco:循環型バッテリー経済への移行を進め、脱炭素への障害を取り除き、電動化とエネルギーの最適化を変革します。カーボンニュートラルなリースプラットフォームと、IoTを活用したエネルギー効率化サービスの実現に向けた取り組みは、サステナビリティに向けた新たなムーブメントの舵取りとなります。
  3. Binex:高効率の燃料電池技術と、高収量のソルガムを無駄なく活用した第二世代バイオ燃料の製造、栄養価の高い食料源の供給、土壌へのCO2固定で、地産地消による再生可能エネルギーの循環型経済を実現します。
  4. Tesnology:データの軽量化、セキュリティの担保、デバイスやシステム間のシームレスな接続を可能にする人間中心のエッジ処理技術を改新し、人間とデバイスが相互に調和・共存する真の分散型スマートホームやスマートシティへの鍵を握ります。

スリーダムアライアンスグループのコア電池技術の発明者である金村聖志教授、データ処理技術の発明者である近藤克彦氏をはじめ、各社の代表者が参加する今回のVivaTechについて、スリーダムアライアンスの代表取締役社長兼noco-nocoのCEOである松村正大は以下のように述べています。

「スリーダムアライアンスグループは、技術やイノベーションを活用し、脱炭素社会に向けた持続可能な道筋を推進することを使命としています。過剰生産と資産の浪費から脱却するために、世界は長寿命で高効率な技術を必要としていると固く信じています。 VivaTechでは、当社の体験型ブースで、持続可能性と快適性の新基準を提供する未来への代替ビジョンを提示します。 エネルギーとデータが真に分散化され、民主化された世界を通して変革の可能性を見せたいと思います」

 

【本件に関するお問い合わせ】
株式会社スリーダムアライアンス
グローバル広報
電話:03-5544-8275(代)
E-mail:pr@3dom.co.jp

2023年04月27日
九州産交グループとカーボンネガティブ輸送サービスに関するMOUを締結

 

スリーダムアライアンスグループ(noco-noco Pte. Ltd.、バイネックス株式会社、Freet株式会社)と、九州産交グループ(九州産交バス株式会社、産交バス株式会社、九州産交オートサービス株式会社)は、カーボンネガティブ輸送サービスに関する覚書(以下、MOU)を締結しました。九州産交グループが運行するバスに関して、燃料電池化するとともに燃料となるメタノールをソルガム栽培を通じて生成することで、バスの運行時に発生するCO2をゼロとし、さらにバス製造時に排出されるCO2以上に、ソルガムが育成時にCO2を吸収することで、カーボンネガティブ輸送サービスの実現を目指します。

九州産交グループが運行するバスは、地域住民の生活にかかせない重要な移動手段となっています。近年、国内外で地球温暖化の問題解決のためにCO2削減が求められており、今回公共交通機関を運営する企業として環境問題など地域社会への貢献に力を入れる九州産交グループと、真に環境問題を解決するというビジョンを掲げるスリーダムアライアンスグループの理念が一致しMOU締結にいたりました。

今回のMOU締結により、九州産交グループが長年培ってきた地域住民からの信頼および公共交通インフラの運営ノウハウと、スリーダムアライアンスグループが保有する技術とノウハウ(当社のコア技術である3DOM膜が搭載された燃料電池、当社のセパレータ(X-SEPA™)を搭載した長寿命バッテリー、ソルガムの栽培、燃料電池のための水素キャリアとなるバイオメタノールの生成、独自の情報管理システムを用いたバスの最適な走行モデルを構築する管理システム、CO2吸収によるカーボンクレジットの創出)を掛け合わせ、まずは九州エリアでのソルガムの育成を通じたバイオメタノールの生成から開始します。2025年を目処にFCバス(燃料電池使用のバス)の実証実験を開始するとともに、 EVバスの導入に向けての実証試験も予定しています。

両社は今回のMOU締結を通じて運行の環境問題解決と最適化を図り、熊本を含む九州エリアで生活する人々の暮らしによりそった、地産地消の再生可能エネルギー循環型社会の実現を目指します。

2023年04月20日
大手求人サイト「ビズリーチ」に弊社常務執行役員のインタビュー記事が掲載されました

2023年4月14日
大手求人サイト「ビズリーチ」のウェブサイトコラム「我が社の人材戦略」に、常務執行役員 社長室・人事総務担当の細野通子のインタビュー記事が掲載されました。
インタビューでは、人事採用の取り組みや思いについて語っています。

URL:
スリーダムアライアンスの人事戦略 事業部門が直接スカウト、現場の主体性を生かす組織に | ビズリーチ (bizreach.jp)

2023年04月18日
スリーダムアライアンス、X-SEPA™搭載のリチウムイオン電池が 高温環境下で通常環境使用以上の長寿命を実現
60℃の条件下で約9,000サイクルまで長寿命化するバッテリで高温地域での電動化を促進

 

株式会社スリーダムアライアンス(以下、スリーダムアライアンス)は、当社独自のセパレータ「X-SEPA™」と耐高温電解液を用いることで、高温環境下での使用に適したリチウムイオン電池を開発しました。60℃の高温環境下における充放電サイクル寿命試験では、通常の使用環境下の電池寿命と比較しても長寿命化が確認され、理論上、約9,000サイクルまで寿命が伸びると想定されます。

X-SEPA™は当社が8年間の研究を経て開発したセパレータです。同セパレータは、耐熱性の高いポリイミドを基材に三次元に均一配列された空孔を形成することで、電池の「長寿命性」に寄与することに加え、信頼性および耐熱性の向上やハイレートの充放電を実現した「3DOMセパレータ」をベースに、更なる耐久性の向上を図るため多層構造にしたものです。量産体制を整え、2023年2月より電池メーカーにサンプル提供を開始しました。

世界的に脱炭素化が進む中、高温地域を含む発展途上国では、電動モビリティのニーズが高まっています。しかし、高温環境下では、汎用の電解液が劣化する傾向にあり、電池の寿命が大幅に短くなるという問題があります。寿命が短いことで、製造、廃棄、コストの増加の一因となり、電動化普及に対する主要な阻害要因となっています。

スリーダムアライアンスは、高温地域の市場ニーズに応え、X-SEPA™と耐高温電解液の併用により、高温環境下での長寿命化を実現したリチウムイオン電池を開発しました。耐高温電解液は、高沸点かつ高粘度という特徴を持ち高温環境下での電解液の劣化が抑制されるという利点がある一方で、粘度が高いため汎用のポリプロピレン製セパレータに染み込ませにくく、リチウムイオン電池への使用は難しいとされていました。これに対し、X-SEPA™は多孔質構造であることとポリイミド素材がもつ有機電解液に対する高い濡れ性により、従来のポリオレフィン系セパレータでは不可能であった耐高温電解液を使用することが可能となります。

スリーダムアライアンスは、60℃の条件下でX-SEPA™と耐高温電解液を適用した電池と、汎用のセパレータと電解液を適用した電池の充放電サイクル寿命試験を行い、高温環境下での寿命と耐久性を比較評価しました。現在実施中の試験の中間結果では、X-SEPA™と耐高温電解液を採用した電池では、容量保持率が大幅に向上していることが確認されており、高温環境下でも通常の使用温度環境下のものと比べより長い寿命を実現していることが確認されました(図1)。

また、X-SEPA™と耐高温電解液を適用した電池は、エンドオブライフを容量維持率60%と設定した場合、当社調べでは充放電サイクル寿命が理論値として約9,000サイクルまで伸びることが推定されました(図2)。今後も継続的に試験で検証し、その結果を発表していく予定です。

脱炭素化ソリューションを提供するシンガポール子会社noco-noco Pte. Ltd.(以下、noco-noco)は、X-SEPA™搭載電池をサービスとして提供する予定です。現在、今月発表した株式会社アセンブルポイントとのEVミニバスに関する提携をはじめ、東南アジアでの複数のプロジェクトを通じて、スリーダムアライアンスの電池技術をモビリティ用途に導入することを進めています。X-SEPA™を活用することで、高温地域でより高い性能とサステイナビリティを実現できるバッテリへのニーズに応え、東南アジアなどのターゲット市場で電動化を加速させることを目指します。

 

株式会社スリーダムアライアンスについて
2014年に設立された株式会社スリーダムアライアンスは、脱炭素化と生態系保全を促進する最先端技術やビジネスモデルの研究開発を通じて、環境問題の真の解決に取り組む日本のベンチャー企業です。

noco-noco Pte. Ltd.について
noco-noco Pte. Ltd.は、カーボンニュートラルな経済への世界的な転換を加速させる脱炭素ソリューションプロバイダーです。独自の多層セパレータX-SEPA™や、持続可能なモビリティサービス、革新的なエネルギー管理プラットフォームの提供を通じて、noco-nocoはクリーンで安価、かつ持続可能なエネルギーソリューションへのニーズに対応します。

※ noco-noco に関する重要事項情報および将来に関する記述については英語版プレスリリースをご確認ください。

2023年04月11日
スリーダムアライアンスとnoco-noco、アセンブルポイントとフィリピンにおける 脱炭素ソリューションの提供に向けた業務提携に関する基本合意書を締結

株式会社スリーダムアライアンス(本社:東京都港区、代表取締役社長:松村 正大、以下、スリーダムアライアンス)及び脱炭素ソリューションを提供する子会社noco-noco Pte. Ltd.(本社:シンガポール、CEO:松村 正大、以下、noco-noco)は、EVミニバス『Smart BUS』を製造販売するEVメーカー株式会社アセンブルポイント(本社:神奈川県横浜市、代表取締役:宮下 崇、以下、アセンブルポイント)と、フィリピン国内の運輸部門における脱炭素化に向けた業務提携に関する基本合意書を締結しました。

人為的な温室効果ガスの排出は、世界中で気候変動を増幅させていますが、特にフィリピン国内では、ガソリン車またはディーゼル車の排気ガスによる大気汚染が深刻な環境問題となっています。本提携は、フィリピンでのクリーンな代替交通手段を提供することを目的としており、アセンブルポイントのEV開発技術にスリーダムアライアンスの独自のセパレータ技術「X-SEPA™」を搭載したバッテリを組み合わせた新型EVを共同開発し、今後、まずは15,000台の製造を目指します。スリーダムアライアンスとnoco-nocoは基本合意書に基づき、アセンブルポイントと車両の共同開発、バッテリの共同開発・製造に加え、バッテリ関連サービスの提供、カーボンニュートラルリースの提供などに取り組んでいきます。

本提携は、noco-nocoのフリート脱炭素化のためのビジネスモデルを通じて、EVミニバス『Smart BUS』をフリート事業者にリースで提供すると共にバッテリをサブスクリプションサービスで提供することで、フリート事業者によるその資産への初期投資が必要なくなります。車両製造時の二酸化炭素(CO2)排出をカーボンクレジットでオフセットし、バッテリ充電に再生可能エネルギーを利用することで、EVミニバス『Smart BUS』のカーボンニュートラル化を図る予定です。運輸業界において脱炭素化が求められる中、車両やバッテリの調達・所有に伴う金銭的・実務的な課題を軽減し、フリート事業者に対し脱炭素化を実現可能なものにすることを目指します。

このサービスは、バッテリの寿命、信頼性、耐熱性を向上させるように設計されたX-SEPA™を活用することで、よりサステイナブルで、暑い地域の環境に適した車載用バッテリを提供します。また、そのバッテリを最大限に活用すべく、循環型バッテリサービスの一環として、EVミニバス『Smart BUS』での一次利用後の二次利用も検討する予定です。

スリーダムアライアンスの代表取締役社長兼noco-nocoのCEO、松村正大は以下のように述べています。
「両社は、フィリピン国内における輸送部門の脱炭素化に向けた改革をしたいという共通の思いから今回の締結に至りました。当社は脱炭素化の持続可能性、価格や利便性を向上させるべく、独自のX-SEPA™とビジネスモデルを開発してきました。今回フィリピンで導入できることをうれしく思っています。」

スリーダムアライアンスおよびnoco-nocoは、アセンブルポイントと共に、最先端のクリーンテクノロジーを、その導入障壁を低くする循環型モデルで提供することにより、フィリピンの電動化を加速させ、CO2ゼロの未来を推進することを目指していきます。

 

株式会社スリーダムアライアンスについて

2014年に設立された株式会社スリーダムアライアンスは、脱炭素と生態系保全を促進する最先端技術やビジネスモデルの研究開発を通じて、環境問題の真の解決に取り組む日本のベンチャー企業です。

 

noco-noco Pte. Ltd.について

noco-noco Pte. Ltd.は、カーボンニュートラルな経済への世界的な転換を加速させる脱炭素ソリューションプロバイダーです。独自の多層セパレータX-SEPA™や、持続可能なモビリティサービス、革新的なエネルギー管理プラットフォームの提供を通じて、noco-nocoはクリーンで安価、かつ持続可能なエネルギーソリューションへのニーズに対応します。

 

株式会社アセンブルポイントについて

株式会社アセンブルポイントは、日本ブランドとして、EVミニバス・ミニバンをフィリピンにて製造・販売を行うEVメーカーです。2018年にプロトタイプが完成し、2023年現在は公共バス、物流会社等へ納車を行なっており、既に公道を走行しているプロダクトを保有しております。EV化が急速に進むASEAN地域を軸に事業展開を進めてまいります。

 

※ noco-noco に関する重要事項情報および将来に関する記述については英語版プレスリリースをご確認ください。

2023年04月06日
当社独自のセパレータ「X-SEPA™」搭載の リチウムイオン電池、次世代リチウム金属二次電池の充放電サイクル寿命に関する 研究結果を報告

 

株式会社スリーダムアライアンス(本社:東京都港区、代表取締役社長:松村 正大)は、3月27日~29日に開催された電気化学会第90回大会において、当社独自のセパレータである「X-SEPA™」を搭載したリチウムイオン電池および次世代リチウム金属二次電池における充放電サイクル寿命に関して、2つの研究結果を発表しました。

「X-SEPA™」は当社が8年間の研究を経て開発したセパレータです。耐熱性の高いポリイミドに三次元規則配列に均一に空孔を形成することで、電池の「長寿命性」に寄与することに加え、信頼性および耐熱性の向上やハイレート充放電を実現した「3DOMセパレータ」を多層構造にしたものです。量産体制を整え、2023年2月より電池メーカーにX-SEPA™のサンプル提供を開始しました。

様々な分野で電動化が進む中、必要とされる電池の数は急増しています。化石燃料の代替が求められる一方で、電池は、製造時の二酸化炭素排出や資源の採掘、不十分な廃棄方法による土壌や水の汚染など、新たな環境問題を引き起こす可能性を秘めています。これらの環境問題を解決するためには、電池の寿命を延ばすことが求められています。

さらに、電池の大容量化に向け、現在普及しているリチウムイオン二次電池の性能を上回る二次電池が求められており、リチウム金属を負極に用いたリチウム金属二次電池は、原理的に高いエネルギー密度を備え次世代電池として注目されています。しかし、充放電時などで不均一なリチウムデンドライトの発生による電池寿命や信頼性の低下が実用化に対する大きな課題となっています。

今回の研究発表は、X-SEPA™を適用したリチウムイオン電池およびリチウム金属二次電池の充放電サイクル寿命についての科学的裏付けを更に強化するものでした。

 

①X-SEPA™とポリオレフィン系汎用セパレータ(以下、汎用セパレータ)を搭載したリチウムイオン電池の特性に関する比較評価
【結果概要】
X-SEPA™はその構造の特性上、高い空孔均一性と透過性を有していることから、リチウムイオン電池用セパレータとして用いた場合に、円滑なリチウムイオン輸送が必要となる高電流密度での使用下で、特に優れた性能を発揮することが期待されます。そこで本研究では、X-SEPA™と汎用セパレータを用いて、電池の比較効果検証を実施しました。

図1で示されているように、30サイクル~200サイクルの領域においてX-SEPA™を搭載した電池の容量維持率の優位性が確認されました。図中の矢印で示すポイントは、500サイクル後に0. 2Cで充放電した際の回復容量を示しています。異なるセパレータ間で回復容量に差が見られていることから、上記の維持率低下の差は抵抗上昇起因ではなく、可動リチウムイオン減少量の差であることが示唆されます。このことからX-SEPA™は汎用セパレータに比べ、リチウム電析の発生が低減されていることが推測されます。今回の結果から、高空孔ポリイミドセパレータはポリオレフィン系セパレータに比べ急速充電に適したセパレータであり、充放電サイクル寿命性能を伸ばす効果が確認されました。

②X-SEPA™によるリチウム金属二次電池の寿命・信頼性向上および大型二次電池への取り組み

【結果概要】
本研究では、高空孔ポリイミドセパレータのリチウム金属二次電池への導入検討として充放電サイクル特性などの電池特性への影響を調査しました。図 2に、X-SEPA™を用いたリチウム金属二次電池の充放電サイクル特性を示します。200サイクル後でも容量維持率が95%を示しており、充放電可逆性に優れた寿命性能を示しました。

 

今回の「X-SEPA™」適用電池の長寿命性に関する研究結果について、当社のCTO(最高技術責任者)であり、3DOMセパレータの開発者でもある金村 聖志 教授は次のように述べています。「3DOMセパレータを多層一体構造としたX-SEPA™の今回の研究成果は、近年、脱炭素化社会に対して強く求められるようになった長寿命の電池特性を明示したことになり、地球環境の改善に大きく貢献できることを嬉しく思います」

脱炭素化ソリューションを提供するシンガポール子会社noco-noco Pte. Ltd.(以下、noco-noco)は、X-SEPA™を搭載したバッテリの優位性を生かしたサービスを提供する予定です。バッテリの「長寿命化」は、二次利用などの循環利用を可能にし、電池の必要量を削減することで製造や廃棄から生まれる環境問題解決に貢献します。また、一回当たりの充放電コストを削減することも可能になり、電動化に対するユーザの金銭的な障害の解決にも貢献します。今後はX-SEPA™をリチウムイオン電池だけでなく、リチウム金属二次電池などにも適用することで、高いエネルギー密度を必要とする次世代用途に相応しいバッテリの提供も目指します。X-SEPA™搭載バッテリをサービスとして提供し社会インフラとして再定義することで、危機的な環境問題を緩和するためのバッテリの力を最大限に引き出すことに取り組んでいきます。

※ noco-noco に関する重要事項情報および将来に関する記述については英語版プレスリリースをご確認ください。

2023年03月23日
スリーダムアライアンス、「X-SEPA™」搭載電池の釘刺し短絡耐性試験結果を報告

株式会社スリーダムアライアンス(本社:東京都港区、代表取締役社長:松村 正大)は、当社が開発した3次元に規則的に空孔を配列した3DOMセパレータを、さらに多層構造にすることで耐久性などを上げた画期的なセパレータ「X-SEPA™」を搭載した電池の釘刺し短絡耐性試験を実施し、汎用セパレータを用いた場合に比べ良好な結果を得ることができました。

釘刺し短絡耐性試験は、充電したリチウムイオン電池に金属製の釘を所定の速度で刺し、疑似的に内部短絡を起こして異常時における信頼性を評価する方法の一つです。内部短絡は外部衝突や製造時の不良、充放電に伴う金属析出といった要因から、電池の発火・破裂事故の主な原因となります。

今回、当社はX-SEPA™の電池信頼性への寄与を評価するため、セパレータ以外は同一設計仕様の2つの3.3Ahリチウムイオン電池を用いて釘刺し短絡耐性試験を実施しました。汎用ポリプロピレンセパレータを搭載した電池では、煙が発生しEUCAR(欧州自動車研究開発会議)のハザードレベル4に該当する熱暴走する結果になりましたが、X-SEPA™を搭載した電池では、煙や炎が発生せずEUCARのハザードレベル2に該当する熱暴走しない結果になりました。

試験結果に対するX-SEPA™の影響は、セパレータそのものへの突刺し試験と、釘を介した内部短絡により局所発熱に相当する条件を再現するために、セパレータへ450℃に加熱した半田ごてを刺す局所加熱試験で評価しました。この結果、X-SEPA™が持つ3次元空孔構造と耐熱性素材の特性により、汎用製品に較べX-SEPA™には開孔が全く認められず、これは釘刺し短絡耐性試験の良好な結果を裏打ちするものであります。

当社は、X-SEPA™の量産体制を整え、2023年2月より電池メーカーにX-SEPA™のサンプル提供を開始しました。また、脱炭素化ソリューションを提供するシンガポール子会社noco-noco Pte. Ltd.(以下、noco-noco)は、長寿命性、信頼性、耐熱性、高出力特性などの電池特性を持つX-SEPA™搭載電池を、サービスとして提供する予定です。noco-nocoはモビリティ事業者に向けて、X-SEPA™の活用により、EVの安全性への懸念に対応し電動化に対する障害を軽減する形で、運輸業界の脱炭素化を推進することを目指します。